3月1日2006/03/02 00:57

 某所で「タイムマシン」を発見。単にスケジュール表の重複なんだけど。来年度のもの(現在作成中)だけの話かと思ったら、今年度も昨年度も使っていやがった。都合何回「校正の目」くぐり抜けてきたのか、考えたくもねえ。かく言う私の目も3回すり抜けた。そんな自分にも腹が立つけど、「知ってて黙っていた」奴が数人いる(確信持って断言できる)ってところがムカつく。最終〆切明日だってのに、連絡待ちで今日中に処理できなかったんですけど。明日の修羅場が目に浮かぶ…
 
 というわけで、本日のお題はタイムマシンにする。せめてこーやって憂さ晴らしでもやらないと。題して「タイムマシンを見かけない理由」。本当は本日思いっきり目撃したんだけどさ。
 
 いつだか知らないけど、タイムマシンが発明されたと仮定しよう。そうなりゃタイムマシン使って「今の時代」にやってくるアホな観光客がいてもおかしくないのでは?なのに、未だかつて「誰の目にもハッキリわかる形で」未来から来た連中が目撃されたことはない。よーく考えると、これは結構不思議な話だ。
 
 そこで、私の知ってる知識などを総動員して、「タイムマシンを見かけない理由」を考えてみた。正解があるかどうかはわからないけど、まあ少なくとも何かのネタにはなるんでないかと。なお、これの宇宙人バージョンを扱った本(「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由」青土社)の影響受けてます。これは面白いので読むべし。
 
 最もありがちで、身も蓋もないのが「タイムマシンは実現不能だから」ってもの。有名な物理学者のホーキング博士は、宇宙にはタイムマシンを禁じる「隠れた法則」があるんじゃないかと提唱してるぐらいだ。まあ、可能性が高いことは認める。ただし、実は現代物理学では「何で駄目なのか」うまく説明できてない(あくまで理論面の話)のだ。ホーキング博士も自分の仮説を「多少ご都合主義的」だと思っているフシがある。その証拠に、「タイムマシンは実現不能である」ってコトに賭けるつもりはないそうな。
 
 現代物理学によると、「タイムマシンには能力の限界がある」らしい。現在提唱されてる理屈によると、どーもタイムマシンは「初めて完成した時より時間を遡ることは出来ない」そうな。明治時代や平安時代にタイムマシンが完成したって話は聞かないから、時間旅行と言ってもその頃には行けないわけだ。ただ、これはあくまで「現在の仮説に従えば」の話。タイムマシンが実用レベルにまで達するような世界じゃ、ハナで笑われる理屈であっても不思議はない。
 
 タイムマシンは実現可能だとしても、「実現する前に人類が滅亡する」って可能性はあるだろ。核戦争による自滅の可能性は多少減ったけど、遠い将来どうなるかなんてわかったものじゃない。ヘンな方向に科学が発達したおかげで、「しまった!」の一言でうっかり絶滅…なんてマヌケを引き起こしても不思議はないんだし。ただ、ロボットだかネズミの子孫だか知らないけど、もし人類絶滅後に文明が発達するのであれば、間違いなく「未来からの観光客」がやってくると思うけど。
 
 より壮大な話として、「タイムマシン完成は地球滅亡後」ってものがある。太陽が寿命を迎えたら、地球及び人類文明の痕跡は跡形も無くなるのでは。知ってりゃ「面白そうだ」と見学に来るだろうけど、知りもしないんじゃ誰も来ないでしょ。ただ、タイムマシンを発明できるような連中だったら、「過去に地球人なる連中がいたらしい」って突き止め、見学に来そうなモノだけどなあ。
 
 こっからはアホらしさが漂い始める。まず、「時間旅行は制限されてるから」ってもの。時間旅行には、タイムパラドックスって危険が伴う。ちょっとしたことで歴史メチャクチャにできるからね。小説なんかだとご都合主義的に「元に戻そうとする力が働く」ことになってるけど、現実にそんな力があるのかねえ?そのため、学術目的でごくごく一部の人間が使わせてもらえるだけ…って可能性はあるね。ただ、いつの世にも法を破るバカがいるのが普通。「時間暴走族」すら見かけないってのはヘンな話では。
 
 「実は目撃されてるけど、気がつかないか秘密にされてる」ってのも考えられるね。いわゆるUFOってのは、実は未来人であると。幽霊もネッシーも雪男もツチノコもスカイフィッシュ(高速で空飛ぶ怪奇生物)もチュッパカブラ(吸血生物だとか)も、みーんな未来人のしわざである…ま、深く追求するのはやめよう。きりがない(笑)。
 
 私のお気に入りの仮説は、「タイムマシン破壊仮説」かな。タイムマシンが発明されたとしよう。ただ発明されただけでなく、歴史書き換え放題だと。やったね!万馬券獲り放題…と考えるのは早い。そうすると、誰もが自分の都合良いように歴史を書き換えようとするはず。そう、Twilight Struggleでムカつくカードを宇宙の彼方に捨てたはずなのに、「捨て札から好きなカードを持ってくる」ってカードで回収して使う奴がいる(先週私がやった)ように!せっかくの万馬券も1番人気に早変わりだ。
 
 これを防ぐためにはどうすりゃいいのか?タイムマシンを使って好きなだけ歴史を書き換えた後は、「タイムマシンが発明された」って事実そのものを歴史から葬り去ればいいのだ!歴史書き換え放題だとしたら、これぐらい出来るでしょ。というわけで、タイムマシンは完成した端から「なかったこと」にされる。残るのは書き換えられた歴史だけ。なんかタイムパラドックスにケンカ売ってるような説だな。これは日本版コマンドなどで紹介されたSFゲームの設定をパクったものだけど、なかなか興味深い。当たっているかどうかはともかく。
 
 他にもパラレルワールドを使った説明とか、経費がバカ高いとか、色んな説明が考えられる。いずれにせよ証明できそうもないけど、まあ色々考えてみるのは無駄じゃないでしょ。小説のネタぐらいにはなるかもしれないし、少なくとも気晴らしにはなる。少なくとも「エセタイムマシン」を発見した私の慰めにはね。くそう、せめて先月のオレに警告する手段があれば、こんな苦労は…