1月13日2006/01/14 00:06

 ある下らないことを記念して?自衛隊関連ネタ。13日の金曜日とは関係がない。「遠くからでもシッポが目立った。アソコでは異彩を放っていた」とだけ言っておこう。わかる奴にはこれでわかる。
 
 最近の自衛隊ネタというと、空自の新型戦闘機導入絡みかな。少し前から航空関連雑誌で騒いでいる。何でも、今使っているF-4ファントムを置き換える機種を選定中だとか。聞きかじりを承知の上で、まあ思うところを述べてみましょ。
 
 空自の新型戦闘機導入となると、F-2以来となる。F-16を中途半端にいじって国産にしたところ、値段上がった割に性能が…ってんで、配備数をえらく削られてしまったアレ以来。今度失敗したら…まあお役所仕事だけにどうこうってこたぁないだろうけど、赤っ恥は間違いない。
 
 候補はいっぱいある。私が聞いたところでは、F-15Eストライクイーグル・F-18Cスーパーホーネット・F-22ラプター・F-35・ラファール・タイフーンが候補だとか。飛行機には詳しくない人も多いだろうから、1機ずつ簡単な解説と感想を述べよう。
 
 私が思うに本命は、F-15Eストライクイーグル。空自も使っているF-15イーグルをちょこっと改造したもの。アメちゃんの製品だし、色んな意味で導入に抵抗が少なそう。ただ、性能の割にコスト高めって話はある。優秀な機体ではあるんだけど、ちょっと開発時期が古いんだよね。あと、セールス熱心じゃねえって話も聞いたことがある。国はともかく、会社が新型機売りたがってるから。ただ、最近お隣韓国でコレの改造版(F-15K)を導入しているようなので、「コレがいいんだ!」とダダこねれば何とかなるはず。
 
 F-18Cスーパーホーネットってのは、米海軍が使っている機体。空母に載っているので、日本でもよく見かける。ある意味これも無難。難点は、F-2導入の際に「ダメ出し」された機体だってことかな。当時私は「米国製だとしたら、ホーネットの改造版か?」と思っていたのに、何故かF-16改になったのだ。なんかよくわからん理由があったらしい。
 
 本当は、しょーこりもなくF-16をいじくるって手もある。F-2導入騒ぎで色々教訓もあるんだし。場合によってはF-2の失敗を「なかったこと」にできるんだけど…ただ、今の防衛庁にそーゆー「政治的決断」ができるとは思えないなあ。日本の生産サイド(輸入機でもライセンス生産絡みで必ず世話になる)には拒否反応あるみたいだし。案の定候補扱いすらされてない。UAEじゃコレの新型買ったってのに。
 
 F-22ラプターってのは、現在最新鋭。米国製。ステルス機ってやつ。レーダーに映りにくいので、演習では「戦えば必ずあっさり勝つ。勝負にすらならない」そうな。将来空自に導入されるのは確実だろう。でも、今買うのはどうかと。値段は猛烈に高い。それに、さすがに米国が「まだ売りたくねえ」って言ってくる可能性もある。最新技術の固まりだけに、「日本にマネされたらかなわん」とか思っていそうなので。
 
 F-35ってのは、現在開発中。米国製。コンセプトとしては「ステルスだけど、お値段安め」ってもの。米空軍だけじゃなく、米海軍も導入予定。さらに垂直離着陸バージョンまである。ある意味コレを買いたいんだろうけど、難点は開発がやや遅れ気味ってところ。アフガンやらイラクやらで派手な実戦やらかした影響もあり、どうも開発費が滞りがちらしい。空自の導入スケジュールを派手に遅らせない限り、購入対象にもなりゃしないんだとか。
 
 ラファールとタイフーンは欧州製。ラファールが仏国、タイフーンが英・独・伊共同開発。値段・性能はそう悪くなさそうなんだけど、米国製兵器じゃないものをイチイチ買うとはとても思えない。少なくとも小泉政権じゃ期待できないね。単なるアテ馬でしょ。
 
 空自の戦闘機購入なんて、はっきり言って米国の意向次第。同盟国だし、貿易黒字がどうこうって話も出てくるし、その他色々と「逆らえない」事情があるからね。問題は、その「米国の意向」がどーなるのか、さっぱりわかんないってところかな。米国もF-22とF-35の配備数めぐってモメてるみたいだし。
 
 米国の旧型機(現用機だけどね)を買うのが無難だとは思うけど、これまた頭の痛い問題がある。今現在、米国の旧型機は大ダンピングぶちかましてる。「実績作っちまえば、交換するときも米国機だろ」ってんで、昔懐かしい「1円入札」に近いことやらかしてるらしい。じゃあ日本も…というのは甘い。黙っても米国機しか買わない国に、何でダンピングする必要が?逆に「お前らは高くても買うだろ」って足元見られそう。値段はともかく、ライセンス生産の時にまたワケわからん横やりが入りまくり、F-2みたいに「なんか割高になりました」ってことになっても不思議がない。
 
 とまあ、色々と不安はあるんだけど、そこは防衛庁のことですから…より不安拡大だなあ(笑)。北朝鮮はともかく、これで中国に勝てるんだろうか。最悪の決断したって何とかなるとは思うんだけど、それはあくまで「現状では」って話。10年後・20年後っていう「近いとも遠いとも言い難い将来」については…どうなんだろ。
 
 私のオススメは、ロシア製(笑)。いや本気で導入しろって言うんじゃなく、「買おうと思っているんだけど」って話持ちかけて、情報仕入れたり試験機買ったりする。中国や北朝鮮の「新型機」がロシア製なのは確実なんだから、色々と勉強になるのでは。デザインがカッコいいので、本気で導入するのもアリだと思うけどね。ま、私みたいなメカフェチの考えるコトなんて、その程度だ(笑)。
 
 私だって戦争は悲惨で避けるべきだとは思うけど、それは「戦争について考えない」って姿勢とイコールじゃないのでは。戦争を避けようと思ったら、軍事のことを真剣に考えるべきだと思うね。今までの日本は「米国が守ってくれる」とだけ考えていれば良かったかも知れないけど、今やそういう時代じゃなくなりつつある。「米国の言いなり」「自衛隊廃止」「軍国主義復活」というロクでもない結論以外何があるのか、たまには考えてみてはいかが。

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